JAIA2022試乗会 ミニ ジョン・クーパーワークス

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ミニは1959年から2000年まで41年間にわたり英国BMCで作り続けられた大衆車である。2001年からBMWが権利を買い取り、ほぼプロポーションはそのままに、問題のあった構造を改良し、大型化して売り出された。特に日本ではオリジナルのミニと同様にファンが多い。日本での売り方は沢山のモデルバリエーションを設け、オプション部品を山のように用意して多様で熱烈なファンの要望に応えている。今回試乗したのはこの中で一番ホットなジョン・クーパーワークスと呼ばれる四駆モデルだった。多分このモデルは今回の試乗会に出展された車の中で最も時代遅れのうるさくて速いモデルの一つであろう。

現行モデルが発売されて20年も経つので説明すべき点は少ないが、このモデルの特徴は直列四気筒ターボ付き(228馬力)の4輪駆動とこの大出力に見合うブレンボ製ブレーキ、固いサスペンションを備えることである。車内はいろいろなスイッチ類が間違って操作されないように半円形の仕切りによって守られており、インストルメントパネルは賑やかだ。60年前のミニと同様にパネル中央の丸いメーターも再現され現代風にアレンジされている。前席シートはしっかりとホールドしてくれるが、後席は昔通り狭く二人乗りと割り切ることも必要。JC08モードとWLTモードの燃費はそれぞれ16.5と14.5でそう悪くはない。各種の自動安全装置は必ずしも搭載されておらず、運転は基本的に手動で、これは買う側の判断だろう。

短時間の試乗であったが、実際に走って見るとアクセルを踏み込まなければ数十年前の英国製スポーツカーそのものである。もちろん外見はまごうこと無くミニで、只物ではないエンジンの咆哮がその正体を知らせる。しかし街乗り速度で走れば何事も無くすいすいと付いてくるファミリーカーでもある。試乗したコースはワインディングの多い田舎道と、高速道路の一部であったが、交通量も多く、残念ながらこの車の潜在能力を知ることは全く出来なかった。とはいえホット過ぎて手に余ることもない。この車のポテンシャルを示すためにはラリーコースか山岳道路でなければ不可能で、そのためには免許証が何枚あっても足りないかもしれない。

これに500万円近いお金を払うかどうかはユーザーの趣味嗜好に大いに依存する。筆者の心配は、このようないわゆるコンベンショナルな自動車が、今後価値を保ち実際に継続販売・使用が可能となるかどうかであり、個人的にはそれが続くことを希望している。

(リポート:片山光夫)

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