【新刊情報】『増補二訂版 ディーゼルエンジンの徹底研究』を2025年10月下旬に刊行します。
このたび弊社では、『増補二訂版 ディーゼルエンジンの徹底研究』を2025年10月下旬に刊行します。
かつて、自動車用ディーゼルエンジンは燃料消費が少なく、経済的であるにもかかわらず、排出ガス中に含まれるNOx(窒素酸化物)、PM(粒子状物質)が、ガソリンエンジンなど他のエンジンに比較して多いという理由から大気汚染の元凶と言われていました。しかしながら、今日では原油価格の高騰や地球温暖化の対策として、燃費の良いディーゼルエンジンへの期待が高まっています。
また、近年のディーゼルエンジンを取り巻く環境はめまぐるしく変化を遂げており、本書では、特に以下の点などに留意してまとめられています。
・近年主軸となっているTI(ターボインタークーラ付過給)エンジンを基本とする
・CO₂及び運行経費削減で注目されるディーゼルエンジンの燃費向上技術を詳しく記述
・近年の排ガス後処理技術を紹介するとともに、詳しく解説
・近年のHV(ハイブリッド)システムを盛り込み解説
さらに、内容の増補を実施した際には、以下の点などを盛り込んでいます。
・2段過給技術について
・新型排気触媒システムについて
・ハイブリッドシステムの技術進歩について
本書は、大型商用車メーカーで実際に開発業務に携わられた方々の執筆で、多くの図版とともに、ディーゼルエンジンの構造と機能・性能や燃料、潤滑、冷却といった基本から、わかりやすく解説しています。
2012年の初版刊行以来、実務者をはじめ多くの方々に読み継がれるロングセラーとなり、2020年には上記の増補を行なっています。2025年に入り、品切れの状態が続いておりましたところ、再刊のご要望をいただくようになりました。実際にメーカーで業務に従事する方々や、開発者を目指している方々に、引き続きご活用いただきたいとの想いから、再刊を決定しました。
本書によって、ディーゼルエンジンの基本から、より深い内容に触れていただければ幸いです。
グランプリ出版 編集部
『増補二訂版 ディーゼルエンジンの徹底研究』(新装版)
編者:工学博士 鈴木孝幸
仕様:A5判並製/309ページ
定価:3,300円(本体価格3,000円+税)
ISBN978-4-87687-434-7
第1章 ディーゼルエンジンについて
1.1 はじめに
1.2 ディーゼルエンジンの歴史
1.3 ディーゼルエンジンとは
第2章 ディーゼルエンジンの基礎
2.1 サイクル、効率、燃焼
2.1.1 ディーゼルエンジンのサイクル
2.1.2 熱効率と損失
2.1.3 ディーゼルエンジンの燃焼
2.1.4 始動性と白煙
2.1.5 低圧縮比
2.2 出力性能と過給
2.2.1 出力・トルクの定義と計算式
2.2.2 エンジン性能と車両走行性能
2.2.3 エンジン出力・トルクの変遷
2.2.4 過給
第3章 ディーゼルエンジンの性能
3.1 排出ガスの生成と低減技術
3.1.1 排出ガス成分と計測法
3.1.2 排出ガス規制の経緯と動向
3.1.3 エンジン本体の排出ガス低減技術
3.1.4 排出ガスの後処理技術
3.1.5 排気触媒開発の経緯(変化)と今後の更なる排ガス改善の可能性について
3. 2 燃費の改善(CO2 削減)技術
3.2.1 燃費改善の必要性
3.2.2 エンジンの熱勘定と各種損失
3.2.3 低燃費エンジンの基本技術
3.2.4 燃費基準
3.2.5 省燃費運転、アイドリングストップ
3.3 振動・騒音
3.3.1 エンジン振動基礎と対策
3.3.2 エンジン騒音基礎と対策
第4章 ディーゼルエンジンの構造と機能
4.1 はじめに
4.2 構造系
4.2.1 シリンダブロック
4.2.2 シリンダヘッド
4.2.3 シリンダヘッドガスケット
4.2.4 シリンダライナ
4.3 運動系
4.3.1 ピストン、ピストンリング
4.3.2 コンロッド
4.3.3 クランクシャフト
4.3.4 トーショナルダンパ
4.3.5 軸受
4.3.6 フライホイール
4.3.7 タイミングギヤトレーン
4.4 動弁系
4.4.1 バルブ
4.4.2 バルブスプリング
4.4.3 ロッカアーム
4.4.4 カムシャフト
4.5 吸気系
4.5.1 吸気系
4.5.2 エアインテークダクト
4.5.3 エアクリーナ
4.5.4 インタークーラ
4.5.5 吸気マニホールド
4.5.6 エアフローセンサ
4.5.7 吸気スロットル
4.5.8 クローズドベンチレータ
4.6 排気系
4.6.1 エキゾーストマニホールド
4.6.2 ターボチャージャ
4.6.3 EGR バルブ
4.6.4 EGR クーラ
4.6.5 エキゾーストブレーキ、エンジンリターダ
4.7 冷却系
4.7.1 冷却系の役割とシステム
4.7.2 ウォータポンプ
4.7.3 クーリングファンおよびファンドライブ
4.7.4 サーモスタット
4.8 潤滑系
4.8.1 潤滑系の役割
4.8.2 潤滑系回路
4.8.3 オイルポンプ
4.8.4 オイルクーラ
4.8.5 オイルフィルタ
4.9 燃料噴射装置
4.9.1 燃料噴射システムの高度化要求
4.9.2 噴射システムの種類
4.9.3 ユニットインジェクタとユニットポンプ
4.9.4 燃料フィルタ
4.10 補機類
4.10.1 エアコンプレッサ
4.10.2 バキュームポンプ
4.11 電気系
4.11.1 スタータ
4.11.2 始動補助装置
4.11.3 オルタネータ
4.11.4 バッテリ
第5章 ディーゼルエンジンの燃料、潤滑油、冷却水
5.1 燃料(軽油)
5.1.1 軽油の種類
5.1.2 軽油の性状と規格およびエンジン等に及ぼす影響
5.1.3 ディーゼル燃料の多様化動向
5.2 潤滑油(エンジンオイル)
5.2.1 エンジンオイルの種類と成分
5.2.2 エンジンオイルの性状およびエンジンなどに及ぼす影響
5.3 冷却水
5.3.1 冷却水の種類と成分
5.3.2 冷却水のエンジンに及ぼす影響
第6章 低排出ガス・クリーンエンジン
6.1 商用車用ハイブリッドシステム
6.1.1 ハイブリッド自動車の目的
6.1.2 ハイブリッド化による熱効率向上と排出ガス低減の手法
6.1.3 ハイブリッドの方式と仕組み
6.1.4 商用ハイブリッド自動車の現状
6.1.5 ハイブリッドシステムの主要ユニット
6.1.6 ハイブリッド自動車の特長と将来性
6.2 石油代替燃料エンジン
6.2.1 天然ガスエンジン
6.2.2 DME エンジン
6.2.3 水素エンジン
6.2.4 その他の石油代替燃料エンジン
さくいん
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