エンジンの振動・騒音低減技術
本体3,800円+税
A5判/304頁/978-4-87687-428-6/2025年4月発売
快適性や信頼性に大きな影響を及ぼす振動・騒音への対策技術を、ヤマハでエンジン開発に長く従事してきた著者が、多数の図版とともにわかりやすく語る
エンジンは、その効率性と社会的要求を両立させながら進化を遂げている。なかでもその振動・騒音への対策は、二輪や四輪のみならず、汎用の分野においても、ますます重要となる技術課題である。本書は、エンジン開発や振動・騒音対策に長く従事してきた著者が、課題克服のために積み上げられてきた技術について、従事者をはじめ、広く興味のある方にも、多数のイラストで幅広い視点からわかりやすく解説する。
目 次
はじめに
第Ⅰ章 乗り物エンジンに求められる快適性
1.レクサスが変えた高級車の定義
2.振動・騒音低減技術の進化
第Ⅱ章 エンジンの振動低減技術
1.振動が大きいのは回転を上げるから
2.慣性力を遠心力で相殺する
3.逆の振動を発生させて振動を打ち消す
4.つりあったクランクで発生する振動
5.つりあって回転するバランサー
6.4気筒エンジンの低振動化は
7.4気筒をもっと低振動にする
8.V型は振動に優れたエンジンだが
9.ラバーマウントすれば振動は良くなる?
10.こうすれば振動は減る!
11.スクーターも新幹線も
12.エンジン低振動化で可能なリジッドマウント
第Ⅲ章 エンジンの騒音対策技術
1.騒音とは?を理解する
2.排気騒音の規制
3.排気系の概要
4.排気騒音低減の考え方と事例
5.加速走行騒音の規制値
6.吸気系の概要
7.吸気騒音低減の考え方と事例
8.機械騒音の概要
9.機械騒音対策
10.アクティブ騒音制御
第Ⅳ章 エンジンの信頼性向上と摩擦損失の低減
1.ピストンリングとピストン
2.バルブとバルブシート
3.バルブスプリング設計の変化
4.カム駆動系設計例
5.エンジンベアリング
6.補機の効率化
第Ⅴ章 特殊エンジンの技術
1.低回転高耐久性ガスエンジンヒートポンプエンジン
2.携帯型エンジン技術
第Ⅵ章 効率的な問題解決
1.ニーズと魅力的品質
2.発明レベル
3.考え方を真似する
4.技術進化を先取りする
おわりに