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2024年4月28日(日)、東京サマーランドの第2駐車場で「第16回モンキーミーティングin多摩」(主催:モンキーミーティング事務局)が開催されました。当日は天候にも恵まれて早朝からたくさんのモンキー愛好家の方々が参加され、弊社編集部も参加しましたので、レポートをお届けいたします。(レポート:編集部)

2024年4月28日(日)、東京サマーランドの第2駐車場で「第16回モンキーミーティングin多摩」(主催:モンキーミーティング事務局)が開催されました。当日は天候にも恵まれて早朝からたくさんのモンキー愛好家の方々が参加され、弊社編集部も参加しましたので、レポートをお届けいたします。(レポート:編集部)

当日は真夏のような暑さにも関わらず、関東地区などから自走や車両に搭載された自慢の愛車達が多数参加、ノーマルや色とりどりにカスタマイズされたモンキー達が延べ450台以上という規模の大きなミーティングとなりました。
スーパーカブC50系のOHCエンジンの使用車ということで、会場では小さなモンキーやシャリー達に混じってノーマルから超カスタマイズ車までのカブ系モデルも参加しており、それらも同時に楽しむことができました。モンキーは、原型ともいえる貴重な”遊園地型”のZ50から最新のモンキー125まで、歴代のモデルが広い駐車場にところ狭しと並べられており、その風景は正に圧巻でした。

ノーマル車は、年代やタイプに関わらず普通に使われていてきれいな状態が多かった印象を受けました。純正部品の補充も限られてくる中、良い状態を維持できるのもオーナーのモンキーへの愛情があるからこそと感じました。いくつかを紹介しましょう。

一方、百花繚乱のカスタマイズ車は、1979年に登場したティアドロップタンクのモンキーから最新のモデルまで、何から何まで個性豊かに仕上げられていました。オーナーの心意気と愛情が小さな車体に溢れ出ていて、モンキーをベースにこうした楽しみ方もあることを再認識しました。

カスタムといっても、形状、塗色、パーツ等、自由な発想で改造された車体ばかり。小さいながらもまるで別物のイタリアのGPレーサーを彷彿させるもの、一見ノーマルでもよく見るとほとんどのパーツが純正品からカスタムショップの凝った部品へ換装されているもの、リムをワイド化したもの、ホイールやメーター類を他車から移設した部分的な改造車など様々であり、オーナーの個性と熱意が伝わってくる車両展示でした。展示車の中に、個人的に以前から関心を持っている“仔猿(こざる)”も極初期のモデルが参加していましたので紹介します。“仔猿”はオートバイとして正式に日本で公認されている生産車であり、ナンバーも取得できる小さな小さなオートバイです。

ホンダモーターサイクルジャパンのブースでは、モンキー125、ハンターカブ・CT125、スーパーカブ125(当然50ccではなく全車110、125㏄クラス)の試乗会も会場内の臨時コースで行なわれていました。車体も大きくなり、また立派になった現行モンキーは、125㏄クラスだけあって以前のコンパクトな50㏄時代のモンキーとは走りの感じも全く異なりますが、環境対応や安全性向上のためのサイズアップであるとのことのようです。

今回のバイクフォーラムのために事前に登場したのは、水素で走る黄緑のモトクロッサーのようなオートバイ。フレームのシート後方にオレンジ色の水素ボンベが装着されており、現段階では明らかに研究試作の域です。水素ボンベのバルブ調整が難しく、スタートに手間取りましたが、関係者の手により試乗用コースを無事周回しました。現時点では10分ほどの走行しかできないそうですが、インフラが充実し、水素ボンベや充填方法の改良、エンジン(基本的には2ストローク車とのこと)の技術的な問題が解決されていけば水素バイクも夢ではなさそうです。温暖化やエネルギー問題でこのようなバイクの開発も必要ですから、関係者の方々の努力に期待たいと思います。

午後からのバイクフォーラムでは、水素で動くマシンで走った井上ボーリングの代表、井上壯太郎氏が登場。井上氏の会社では以前から水素を研究しており、その可能性を見出すため長い間水素エンジンの研究を続けていること、水素は充填方法や保持するためのボンベのコストなど、解決しなければならない課題はあるけれども将来の可能性が十分にあることを楽しい軽妙な語り口で話してくださいました。また、日本にも“ホワイト水素”と呼ばれる資源が大量に埋蔵されていること、このホワイト水素を使うことができるようになれば、地球温暖化を抑制することができるということを熱く語っておられ、非常に興味深いフォーラムでした。

バイクフォーラムのあとは“エフモン”のタンクキットの装着ショーなども行なわれ、例年通りコンテストの表彰式があり、華やかな雰囲気の中で受賞者の方々がステージで喜びを語っておられました。

編集部 中村英雄