力道山のロールスロイス くるま職人 想い出の記
本体1,800円+税
四六判/224頁/978-4-87687-321-0/2012年2月発売
30年の歳月を経て、伝説の本がよみがえる!
ついに力道山が王者の車に乗る日がやってきた!―――
幼い頃から乗り物好きの著者は、東京・麹町の日本一の塗装と名高い「わたびき自動車」で、塗装職人として腕を磨いていく。その日々のなかで出会った数々の名車とのエピソードと、修理に来る人気絶頂のプロレスラー力道山や巨人軍の与那嶺選手など、当時の人々との楽しくもせつない交流をノスタルジーあふれる筆致で綴る。
車を軸にして描いた体験的戦後史。
【目次】
はじめに 1
少年時代のハイヤー、バス、軍用車 9
悲しい車、戦時規格型トラック 16
日本の負けた日 24
アメリカ文化センターにかよった日 30
コンチネンタルが焼跡によみがえった日 36
焼跡のカロッツェリア 45
大日本帝国のトヨペット・スーパー 53
地味な打撃王とオースチン 62
フル・オープンのジープ、そして苦い悔恨のMGと 73
ぼくにとってのロールスロイス
その1 あんな若僧に...... 83
その2 力道山のロールスロイス 89
その3 25/30と老いた職人と 101
その4 ファンタスティック ファンタム3 108
小さい平和な"戦闘機" 117
ふたりの刑事さんとチャックについた塗料のかけら 128
欠いてしまったブガッティのエンブレム 137
2台のロータス 149
東京砂漠のさそり達への憧憬 161
ザ・サンシャイン・エキスプレス 177
追い越したい車と追い越したくない車 187
来日したハーラーズ・コレクションを見た日から 199
おわりに ぼくの車たち 216
あとがき 221