東京オートサロン2025(ダイハツ)

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1月10〜12日に開催された、東京オートサロン2025。ダイハツのブースにはミライースのラリーカーと、その市販版のようなコンセプトカーが展示されていたのが注目です。

右が全日本ラリーなどに参戦したラリーカー。左が「ミライースGR-SPORTコンセプト」。ラリーカーの知見を活かしてつくられています。

バンパーなどのボディワークが、ラリーカーとほぼ同じ仕立てですが、肝心なのは、ラリーカーと同様に、ターボエンジンとMTを搭載していること。それらはコペンから移植したものです。コペンのシャシーは、元来ミライースのシャシーを元にしているので、移植が可能なのです。

以前にコペンとホンダS660を比較試乗したとき、両車ともオープンの2シータースポーツカーながら、ミドシップ専用シャシーのS660と比べると、コペンはFFホットハッチにどこか似た乗り味だと感じたことがありました。今回、それを思い出してなるほどと思った次第です。

コンセプトカーの室内。フロアに5MTのシフトレバーが新設されています。CVTシフトレバーがあった元のミライースのインパネもそのまま残されています。シートはコペンGR SPORTのレカロのバケットシートですが、競技ベース車両としてであれば、こういうのは交換することになりそうです。

こちらはラリーカーの室内。MTに必須のタコメーターが追加されています。コンセプトカーの方は追加メーターがないですが、ミライースは、メーターが液晶なので、タコメーター付きのデザインに変更可能なのではないかとも思われます。

ラリーカーにも、市販車品質でデザインされたと思しき、大きな開口部を持つバンパーが装着されていますが、ラリーカーは2024年の全日本ラリー参戦をとおして改良され、ラリー中にもその改造を施したそうです。これはコンセプトカーですが、このグリル部分右側に追加された2本のスリットもそのひとつ。この裏にはインタークーラーの吸気ダクトがあるようです。

もうひとつの“風穴”が、左右Aピラー下部に開けられた4本のスリット。こちらは排熱用です。これらによって冷却性能が大幅に向上するようで、なんとタイムがキロ4秒速くなったとのこと。

上から、ミライースの通常モデル、コンセプトカー、ラリーカー。ボディに関しては、バンパーとAピラーのスリット以外は、通常モデルから変わっていません。ラリーカーでは、さらにボンネットにも3カ所、ダクトが開けられています。

ブースには、コペンのWRCラリージャパン参戦車両も展示されていました。フェンダーが拡幅されるなど、ボディワークが大きく変更されています。

ミライースGR-SPORTコンセプトは、市販化をアナウンスしていませんが、そうしたい意向のようです。かつてモータースポーツでミラのライバルだったスズキのアルトワークスは現行モデルでは、廃止されています。そもそもモータースポーツに結びついた市販車は、非常に少なくなっており、市販化が期待されます。

(レポート・写真:武田 隆)

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