JAIA輸入車試乗会に参加して

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昨年(2018)の試乗会では様々なジャンルの車を試乗したが、今年は下記のようにベンツS400dを除きSUVオンパレードで、それぞれの車の性格の差をしっかり感じ取ることができた。

  1. ルノー カジャー
  2. DS7 ディーゼル クロスバック
  3. BMW X3 M40d
  4. アウディ Q5 40 TDI Quattro Sport
  5. ベンツ S400d
  6. BMW X2
  7. プジョー 3008d

著者はミディアムクラスのセダンや小型スポーティーカーを専門に開発していたためトヨタ車以外のSUVはあまり試乗したことがなく、SUVとは鈍重な走りでどの車も同じような走行性能だというイメージを持っていた。しかし今回上記の車を試乗してその偏見は全く取り払われた。
スポーツ選手を例にとると著者が開発したカルディナやMRSなどの小型スポーティーカーは対戦相手をするりするりとドリブルでくぐり抜けシュートするバスケットボール選手に例えられ、今回試乗したSUVは力で相手を押し切って走るラグビー選手に例えられるのではないだろうか。さすがスポーツユーティリティーヴィーイクルといわれる名の通りスポーツカーの一種と言える。
しかし同じようなパッケージをしたSUVであるが、乗ってみるとよくこんなに乗り味が違うものだと思うくらい走行性能の違いを感じられた。また逆に人間はよくその差が分かるものだとその感覚の繊細さに自分でも感心する。
販売価格がずいぶん異なるためそれぞれの購買層は違うと考えられるが、それも含め著者の感想を述べたいと思う。

1.ルノー カジャー(写真1)

正直フランス車になじみのなかった著者としては変わった名前だなというだけの初印象であった。見た目はオーソドックスなスタイリングで普通の車かと思いきや、ステアリングを握って走り出すとその走行性能は日本車にはないずいぶん優れたものであることを感じた。
一言で言うとペタッと路面を撫でるような走りである。路面に吸い付いて走るというイメージではなくやや路面の凹凸感は伝わってくるが、ステアリングを回すとロールが少なく旋回するためワインディング路でもフラットな状態で自分の行きたい方向にさっさと車の向きを変えられるスポーティーな走りができる。
高速道路では制御されているのかわからないが直進性が良く、ほとんど手放しでも真っ直ぐ走っていってくれる。ボデーの剛性が非常に高い印象を受ける。
加速性能も素晴らしくワインディングロードもスポーティーな走りが楽しめた。しかしびっくりするのはエンジンがターボ付きではあるが1.2リッターという小排気量で優れた加速性能を保有していることである。その良好な加速は欧州車の特徴である7速DCT(Dual Clutch Transmission)カジャーではEDC(Efficient Dual Clutch)と呼ばれるトランスミッションとの相互作用によるものだと思われるが、日本のCVTを使用する2リッターのセダンとは異なり力強いスポーティーな走りが楽しめる。
フランス車の内装はというと過去にはプラスチッキーで奇をてらった安っぽいスタイリングイメージがあったが、この車の内装はソフトパッドがふんだんに使われていたり、どちらかというとドイツ車のような落ち着いた雰囲気の中にフランス車の洒落たイメージのメーターなどを配置したなんとも言えない上質な感覚に包まれるものである。一言で言うと「スポーティーラグジュアリー」と言えるのではないだろうか。
驚くのはこの走行性能や加速性能の良さ、上質感を持ってその価格が340万円という廉価であることだ。とにかくお買い得な車と言え、この値段なら日本のSUVを購入したいと思う全ての購買層のターゲットとなれる。
どうやってこのような安価な価格なのかを知る一端がエンジンルームを開けてわかった。(写真3)最近の日本車全てに見られるエンジンカバーやラジエター上部のカバーなどを全て取り払っている。しかし著者はこれでいいのであって、日本車のようにエンジンルーム内を不必要に飾り立てる必要はないと思う。走行性能と普段見えるところの上質感を重視し、無駄を省いて価格の低い価値の高い車が車造りの本来あるべき姿だと思うし、著者自身そんな車を購入したいと思う。
ルノー日産の元会長のゴーンさんは金銭問題で最近は人気がないが、聞くところによると本人は車の運転が大好きで新車開発でテストコースに出て走り始めるとなかなか戻ってこず、開発者にあれやこれやと走りの改良要求をしていたという。そんな成果が盛り込まれた車なのかもしれない。

2.DS7 ディーゼル クロスバック グランド チック(写真4)

この車は一口で言うとスーパーラグジュアリーSUVと言えるだろう。とにかく内装にはフランス車らしい奇抜なデザインそれがさりげなく上質に盛り込まれている。(写真5)
その代表が車両中央のコンソールに集中されたスイッチ群である。(写真6)最初乗り込んだ時キラキラ光ったものがたくさん並んでいて、なんだろうと思ったがよく見るとサイドウインドウ開閉をはじめとする様々な機能のスイッチ類であった。今までの他の車と違う配置のため最初は戸惑うだろうが、使い慣れれば便利な感じがする。
走行性に関して言うとフロントサイドメンバーの剛性があまり強くないと感じた。ステアリングのニュートラル付近の手応え感が曖昧なところがある。ステアリングを切るとロールしながら旋回しやや揺れる感じがする。同じフランス車とはいえ最初に乗ったカジャーとは随分異なる走りの感覚であった。
車両重量は1.7トンと重いが、2リッターターボディーゼルの出力は十分で自由自在に加速ができる。「どうだ、文句があるか」というような存在感ある走りができると思う。
価格が570万円でやや高いがその存在感と豪華さを考えると価値の高い車だと思う。豪華さを望む購買層には適したな車だろう。

3.BMW X3 M40d(写真7)

さすが走りをセールスポイントとするBMWの上級車である。
2トンにもなる重たい車両重量で鈍足なのかと思いきや、それを引っ張る3リッターディーゼルターボのパワーがとにかくすごい。
10年ほど前にポルシェ・カイエンを運転した時の感覚が蘇った。ポルシェのようにシートに押し付けられるような加速まではいかないが、アクセルを踏み込むとカイエンと同じように吹っ飛んでいくような加速感が得られる。ほとんど対向車のないワインディングロードで試乗したがフルスロットルで踏み込むとすぐに次のカーブになり急ブレーキをかける必要があるし、高速道路では加速すればどの車にも負けない実力があるが、覆面パトカーが怖くてすぐにブレーキをかけざるを得なかった。また昔のターボ特有の出力の遅れはほとんどなく、アクセル開度に対しほぼリニアに出力が上昇し運転しやすい。久々にワクワクする野生を取り戻した運転が楽しめた。
ステアリングフィールは締まって、しっかり感がありステアリングを回せば強引かつ正確に旋回することができる。旋回時のはじめにロールが起こる車は不安定な感じがする場合が多い。この車もロールが始まって曲がっていくが全く不安感はなく、自由自在に旋回できる。
不思議なのは助手席に乗っているとそのロールが原因でよく車が揺れ、乗り心地が今ひとつという感覚であったが、ステアリングを握っていれば全くそのような感覚は感じなかった。
ステアリングを握っていると自分が次に行おうとする旋回を予測して自分で体勢を前もって作るからだと思う。いわゆるボデー剛性が低くて車が勝手に揺れているのではなく、ドライバーが旋回を行おうとするためにロールを自分で作り込んでいるからで、それに対応する高いボデー剛性が確保されているからだと考えられる。
エンジンルームを覗くとやはり他のBMW車と同じようにフロントサスペンションタワー周りがアルミダイキャストで造られ剛性の高い構造になっている。2トンの重量級車をドライバーが自由自在に操ることのできるということは、サスペンションタワー以外の構造もボデー剛性が相当高い構造になっていると予測される。
やはり制御が入っているのかもしれないが高速道路ではほぼ手放しでも真っ直ぐ走り、直進性の優れた車でその性能からもボデー剛性が相当高いことがうかがえる。
エンジンルームを開けると確かにディーゼルエンジン特有の音が聞こえるがエンジンフードを閉じるとあまり気にならない。室内ではアクセルを押すとエンジン音はするがその音量は相当小さくディーゼル車と言われなければ気がつかない。さすが防音性能の高いドイツ車だと感心する。防音材が大量に張り巡らされているされているのだろう。
内装(写真8)はオレンジ色の皮シートをはじめとして高級、豪華な仕様で、ドイツ車のデザインらしく落ち着いた上質なものである。
価格は945万円で高価ではあり購入できる購買層は少ないとは思うが、買える人には走行性能、動力性能、防音性能、車自体の上質感と車両価格を比較すれば価値は相当高い車だと思う。
この車のコンセプトは正しいと思うし、高価格帯に存在するこの車の理由は十分にある。

4.アウディ Q5 40 TDI(写真9)

さすがアウディと言える走りである。特に乗り心地、騒音、内外装の質感の全ての面で上質な車である。
この車はディーゼルエンジンであるが、ディーゼル車と言われるまで、全く気がつかなかった。室内ではガソリンエンジンかディーゼルエンジンかその音質の区別はつかない。さすが上質感を狙ったコンセプトのアウディである。今回試乗した車の中では一番静かな車であった。BMW同様に防音性能の高いドイツ車だと感心する。防音材も相当な量だろう、この車も車両重量が1.9トンと重い。ただ不思議だが、一部の限られた道路でタイヤから入ってくるこもり音が気になる時があった。
エンジンは2リッターディーゼルターボで、BMW X3 M40の大出力を持つ3リッターディーゼルターボのアクティブな動力性能と比較すると物足りない気がするが試乗会のようなフルスロットルで走ることのない一般走行では十分すぎる加速性能と言っていいと思う。
ステアリングを回すと素直に旋回するが、BMWと対照的にロールはほとんどなくフラットな旋回である。助手席に乗っていても揺れを感じることが少なく、そのため乗り心地が良く上質であると感じるのだろう。ロールして半ば強引に旋回するBMWと比較すると穏やかに旋回するが、ステアリングを大きく回せばしっかりやはりドイツ車らしく強引に正確に旋回する。ワインディングロードでも十分楽しいスポーティー走行ができる車である。
乗り心地を確保しながらフラットに旋回できるのは著者の経験ではボデー剛性が高く余裕を持っているためだと思う。エンジンルームを開けてみるとサスペンションタワーがBMWと同様アルミダイキャストで造られている。(写真10)過去のアウディは鉄板でサスペンションタワーが造られていたが進化した。さらにタワーバーが追加され、それもサスペンションタワー間とサスペンションタワーとカウルをつなぐ左右のバーも追加され、3本のバーで補強しており、フロント周りだけでも相当なボデー剛性を確保している。
価格は780万円で高額でやはり購買層は限られるとは思うが、すべての面で上質感を保有する車として価値の高い車と言える。
日本車でこの車に対抗しようとすると日本車メーカーは相当改良する必要があると思った。

5.ベンツ S400d(写真11)

この試乗車だけセダンであった。
とにかく静かで3リッターディーゼルターボエンジンの音は室内外ともに全く気にならなかった。
左ハンドル車であったので慣れていなかったのと、とにかく大きいので他の車と比べて元気に走ることができなかったせいもあるが、ステアリングフィールはのったりして重い感じを受け、ワインディング路は不得意で右に左にカーブを曲がることには向いていない。
しかし高速道路では様変わりする。とにかく安定志向で走っていて安心感が他の車と比べて抜群に優れている。道路の継ぎ目のハーシュネスも「タンッ、タンッ」とほとんどショックがなく揺れもないためそういう意味でも安定性が高く感じられる。
今回の試乗では時速100kmまでしか出さなかったが、ドイツのアウトバーンで時速200kmで巡航するならこの車はその威力を発揮すると推測する。つまり高速道路の王者と言える車ではないだろうか。日本にはそのような高速を出せる道はなく実力を試す機会がないのが残念である。
試乗する前価格が1400万円で高額であるため購買層があるのだろうかと思ったが、日本でも高速道路を長距離乗るドライバーにとっては走行性能に余裕があり価値がある車だと思う。
エンジンルームを開けてわかったが、やはりサスペンションタワーは他のドイツ車(BMWやアウディ)と同様にアルミダイキャストを用いており、フロントのボデー剛性を高める工夫をしている。
(写真12)逆にそうしないと2トンもある車のステアリングフィールや走行安定性をこの車のように高次元で保つことは非常に難しいと思う。サスペンションタワーだけでなくボデー剛性を高めるために他の様々なボデー構造の工夫がされていると予測される。

6.BMW X2 M40d(写真13)

BMW X3 M40d の小型版でロールしながら旋回するというような走行性能の特徴は同じであるが、大きさが小さく質量も1.5トンであるため軽快な感じがする。エンジンは1.5リッターガソリンターボでさすが 3リッターターボディーゼルを搭載したBMW X3 M40d の猪突猛進の走りっぷりにはかなわないが、日本のスポーティーカーに比べればそれを上回る動力性能は持ち合わせている。
この車もX3もドイツのニュルブルックリンクで開発されているのであろう、背が高くてもワインディング路では他の車の追従を許さないスポーティーでアグレッシブな走行が楽しめる車である。
価格も550万円で日本の高級ブランドのSUVと変わらず、幅広い購買層に受け入れられる車と考えられる。

7.プジョー 3008d(写真14)

走行性能が良いという意味で伏兵であったのがこの車であった。
プジョーといえば「猫足」というしなやかに旋回するイメージがあるが、この車はまさにその「猫足」をSUVに取り入れた車と言える。
アウディと同じくあまりロールしないでフラットに、そしてステアリングを回すと正確に機敏に旋回する。ロールしないので路面を舐めるように軽快に旋回する感覚で実に気持ちの良いステアリングフィールだと感じた。ワインディング路では正確で修正舵が不要なため、安心して好きなだけステアリングを回すことができる。ドイツ車が強引に力強く旋回するのとは感じが違い、素直に軽くさっさと旋回するイメージである。
高速道路では制御が入っているのかもしれないが手放しに近い状態でも真っ直ぐ走り、直進安定性も抜群に良い。
ただしサスペンションタワーはドイツ車のようにアルミダイキャストではなく従来の鉄板で作られている。(写真16)しかし高い走行性能から察するとボデー剛性は十分に高いと考えられ、相応の工夫がなされていると考えられる。
エンジンは2リッターディーゼルターボでBMW X3 M40d
に次ぐ加速性能を持ち、気持ちの良い加速感を感じる。安心感ある安定した旋回性能を持つため、ワインディング路では次のカーブまでフルスロットルで加速し旋回する楽しい走りができる車であった。
外形デザインは最近の日本車にみられる奇をてらったものではなく、フランス車らしい斬新を持ちつつ上品なデザインだと感じる。
内装はソフトパッドを多く用い、メッキ調のアクセントをうまく使ったシャープさと斬新さを持ちながら落ち着きのある上質な空間を創り出している。
車両価格は448万円で結構安価で、この走行性能、動力性能、上質な内外装のデザインを考慮すると相当価値の高い車である。
SUVの販売価格は日本車でも結構高く、メーカーの好みを考えずに単純に車の性能を販売価格で割った車の価値に関して言うと、この車はSUVトップクラスの車であるし、試乗をすればきっと売れる車だと感じる。SUVだけでなくあらゆる購買層に受け入れられる車だろう。

「外国のSUVの評価をしているが日本の車の性能はどうなっているんだ」と読者にお叱りを受けるかもしれないと思い、試乗会の3日後に日本の代表される下記の車の試乗をした。

  1. レクサス NX
  2. トヨタ ハリアー
  3. スバル フォレスター
  4. マツダ CX5
  5. 日産 Xトレイル

それぞれの車に特徴があるが車両価格としては今回試乗した輸入車クラスだと レクサス NX と トヨタ ハリアー が相当する。
その他の日本車は300万円ほどで、相当安価である。
車の内外装の上質感では好みはあると思うが レクサス NX が欧州車より優れていると感じた。
しかし走行性能に関して言うと欧州車になんとか対抗できるのは
スバル フォレスター と マツダ CX5 であろう。
日産 Xトレイル は日産らしい軽快なステアリングフィールと
フットワークを持っているが、まだまだ今回試乗した輸入車には追いつかない。モデル末期ということもあり、ルノー・カジャーと共通プラットフォームを使った新モデルの出現が期待される。
スバルフォレスターは明らかにアウディを意識した上質な走行性能を持っている。BMWのような強引なステアフィールではなく穏やかなあくまで上質なステアフィールを狙っているようである。街中一般路の試乗だったのでスピードを出すことができないので高速での走行性能は体験できなかったが、昨年著者が購入したインプレッサと同じプラットフォームを使っているということを聞くとおおよその走行性能の予想がつく。高速でも上質な乗り心地と気持ちが良くリニアなステアフィールで安心感ある走行ができる車だろう。
欧州車はどしっとした重量感があるのに対しフォレスターはどちらかというと軽快な感じがする。車両重量は1.5トンで欧州車よりやや軽いのも一つの原因ではあろうが、やはり欧州車の構造やチューニングとは少し異なる車だと考えられる。
マツダ CX5 試乗して著者の今までのマツダのイメージが一掃された。過去に試乗したマツダ車はフロントのサスペンション重視のクイックなステアリングフィールで、ステアリングを急に回すとクイックすぎて怖いというイメージがあったが、この車はフロントとリアの接地バランスが均等になり安定性が抜群で、なおかつステアリングを回せば正確にきちんとした旋回ができる。最近のマツダの自動車技術会論文から察すると、ボデー剛性に重点を置きドイツ車の走行性能を目指した車創りをしているようで、それが最近のマツダ全車に展開されその結果が表れているものと考えられる。
ドイツ車を目標にしているようであるが今回試乗してみてどちらかというと ルノー カジャー や プジョー 3008d のようなフランス車の走行性能に似ていると感じた。マツダの開発者の方には叱られそうであるが、フランス車の走行性能もドイツ車の方向を向いていることを考えると同じような開発を行っているのではなかろうかと思う。プジョーの「猫足」によく似たステアリングを回すとあまりロールせずに軽快に旋回するように感じた。
もう一つ驚いたのが動力性能である。2リッターディーゼルターボエンジンが搭載され、それによる加速性能が半端ではない。街中の道路での走行であったがアクセルを踏み込むとあっという間に時速70kmまで加速することができる。BMW X3 M40dほどの加速性能ではないが感覚的には同様なラグビー選手がダッシュするような力強い加速に感じられた。特に上り坂で加速発進するとパワーが強いせいかタイヤがスピンしながら登っていくような感じである。また、外形デザインはマツダ共通のアグレッシブなスポーティスタイルであるし、内装は高価な欧州車に引けを取らない。
グレードにもよるが300万円前後の車両価格設定は今回試乗した
輸入車の最廉価であるルノーカジャーと比べても50万円ほど安価で、相当価値の高いお買得な車だと言える。
最初に申し上げたが今回の輸入車試乗でフランス車の走行性能が優れていてイメージが変わった。ドイツ車のような安定感が増し、それでいてフランス車の軽快に旋回する伝統的な性能は保持されている。また日本車でもドイツ車やフランス車に近い走行性能を持つ車が出現してきている。
走行性能をブランドイメージに掲げているドイツ車としてはそのトップの座を保持するため、さらなる改良が必要になると考えられる。ドイツの技術者も大変だろうが頑張って欲しいし、日本の自動車会社もドイツ車やフランス車の走行性能を目標に走りの良い車を日本のユーザーに届けて欲しいと思う。
記述した車の試乗内容はあくまでも著者の主観に基づくもので異論のある方も多いとは思う。特に走行性能に関しては人それぞれの好みによるところも大きく、著者個人の一つの意見として留めていただきたい。ただし今回試乗したSUVの走行性能の差は表現の仕方はどうあれ、誰でも感じることはできると思う。
「SUVは背が高く優越感を感じる運転ができる車であるが大きいので鈍重な走り」というのは過去の話で、今は少し違うのではないかということをこのブログを読まれて感じられた方もいらっしゃるとのではないかと思う。そんな方は是非騙されたと思ってSUVを試乗してその差を体感していただけたらと思うし、今後の車選びの一助にしていただけたらと思う次第である。

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