クルマのメカニズム

自動運転の技術開発
その歴史と実用化への方向性

著 者:古川 修

本体2,000円+税

A5判/160頁/978-4-87687-368-5/2019年9月発売

自動運転の開発競争が先行する中、実用化に向け、本当に必要な今後の開発の進め方を、自動車メーカーで長年、自動運転の研究開発責任者だった著者が、豊富な図版とともにわかりやすく提言!

トヨタ、ウェイモ(グーグル)、など、過熱する自動運転の開発。しかし、クルマの自動運転化に関するプログラムは、「自動運転」という技術が先行し、実は社会的要求やリスク予測の検討が不十分なまま。本書では、開発の歴史をたどりつつ、自動化の実現が、社会に与える影響や開発の方向性を技術的観点から提言する。開発技術者はもちろん、自動運転に興味のある一般の方にもおすすめ。

目次

はじめに

序章 自動運転は交通事故を助長する
1. 完全自動運転と誤解するドライバーが事故を誘発
2. 運転支援と自動運転の関係
3. 運転の自動化レベル
4. 自動運転によって交通事故がゼロとなる期待は幻想である
第1 章 ホンダでの自動運転技術の研究開発体験
1. 世界初乗用車用4 輪操舵システムを実用化
2. 自動運転プロジェクトの開始
3. 自律検知型自動運転技術の開発
4. 道路インフラと協調する自動運転実験車の開発
5. 自動運転システム開発体験からの知見
コラム1 人工知能(AI)の起源

第2 章 自動運転技術の発展の歴史
1. 自動運転車交通社会コンセプトの起源
2. 第1 期自動運転は路車協調システム
3. 第2 期自動運転は自律型システムの台頭
4. 第3 期自動運転は協調型システムが進化
5. 2000 年代の米国の競技会から第4 期自動運転車開発が促進
6. 欧州もEU 主導で第4 期自動運転システムの開発が進む
7. 欧州各国が独自に進める自動走行プログラム
8. オールジャパンの自動運転車開発体制が2010 年代に構築
 コラム2 人工知能の黎明期からブームへ

第3 章 自動運転技術の実用化への現状と課題
1.自動運転車が実現するとどんな社会利益をもたらすのか?
2.自動化レベル別の課題
3.自律型自動運転システムの技術の現状と課題
4.協調型自動運転システムの技術の現状と課題
5.自動運転の個別サービスの評価
コラム3 人工知能が人間を超えた

第4 章 国際協調と国際競争
1. 自動運転車を実現するための法整備と国際調和
2. 自動運転の国際基準化と国内の対応
3. 自動運転の国際標準化と国内の対応
4. 国際競争としてのCASE、MaaS への進展
5.クルマの電動化の誤解
コラム4 自動車の誕生と進化

第5 章 自動運転開発の舵を切りなおす
1. シーズ発からニーズ発への転換が必要
2. 交通事故ゼロ化へ向けた自動運転技術の活用
3. 過疎地の高齢者の移動には自動運転が期待される
4. 職業運転者不足対策に自動運転が必要か?
5. 高速道路と駐車時の自動運転の有益性
6. まとめ

おわりに