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トヨタ初のコンパクトハイブリッドカー「アクア」に試乗

 トヨタ自動車初のコンパクトハイブリッドカーとして注目を集めている「アクア」に試乗することができましたので、ミニレポートをお届けします(幕張周辺)。

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力強く精悍さをイメージさせるフロントマスクと小気味のよいハンドリングを感じさせるリアデザインで、先進性をアピールしたというエクステリア。ボディサイズは全長 3995mm×全幅1695mm×全高1445mmで、最近のコンパクトカーのなかでは最も低い全高が特徴。写真は、175/65R15インチタイヤなどが標準装備される中間グレードの「S」。


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低くされた全高のなかに、十分な室内空間が確保されたインテリア。ヒップポイントの低さは、旧BMW1シリーズと同等というスポーティなもの。写真は、シルバー加装のステアリングホイールなどが標準装備される「S」グレード。


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最上級グレード「G」の内外装。本革巻きステアリングホイールやスゥエード調ファブリックシートなどが標準装備されています。写真は、195/50R16サイズタイヤ&アルミホイールなどを装着したツーリングパッケージ装着車。


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TFTマルチインフォメーションディスプレイ装着車には、エコドライブによってどれだけお得に走れたかが金額で表示される「エコウォレット機能」などを含め、多種多様のデータ表示を切り換えることができます。


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搭載されるハイブリッドシステムは、1.5リッター1NZ-FXE型エンジンにモーターとニッケル水素バッテリーを組み合わせ、システム全体で73kW(100PS)を発揮します。


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十分な充電容量を確保しながらも、小型軽量化に成功したバッテリーパック。新開発のクーリングブロワーや専用の排気ダクトなどを採用することにより、高い冷却性能を実現。


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冷却器やDC-DCコンバーターを新規に開発することによって、小型軽量化が図られたパワーコントロールユニット。


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平角線コイルを採用した新設計のモーターや専用設計のモーターリダクション機構などにより、小型軽量化に成功したハイブリッドトランスアクスル。


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リアシートの下に、補機&ハイブリッドバッテリーを収納することで、理想的な重量配分と十分なラゲッジスペースの確保を両立。


リッターあたり10・15モードで37〜40km/l、JC08モードで33〜35.4km/lという世界最高水準の燃費性能を掲げ、華々しくデビューしたアクア。コンパクトカーサイズに収められた待望のトヨタ製ハイブリッドカーということで、発表1ヶ月で約12万台を受注するほどの人気を博しています。
実際の試乗では、欧州製コンパクトカーのような懐の深い乗り味と(ただし、195/50R16タイヤ&専用サスペンション装着のツーリングパッケージは、やや跳ねるような乗り心地)トヨタ製ハイブリッドカーならではのトルクフルな走りが心地よく、前述した重量バランスや低いヒップポイント、さらに大型フロントシートなどがあいまって、トヨタが2020年のコンパクトカーを実現したというコンセプトに違わないものに仕上げられていると感じました。
ただ、様々なパッケージオプションが用意されており、数多く選択してしまうと乗り出しの価格が高くなってしまうことが、玉にキズといったところでしょうか...。

メーカー希望小売価格は、169〜185万円となっています。


(レポート・写真:小堀 和則)

リポーターについて

武田 隆(たけだ・たかし)

1966年東京生まれ。早稲田大学第一文学部仏文科中退。出版社アルバイトなどを経て、自動車を主体にしたフリーライターとして活動。モンテカルロラリーなどの国内外モータースポーツを多く取材し、「自動車アーカイヴ・シリーズ」(二玄社)の「80年代フランス車篇」などの本文執筆も担当した。現在は世界のクルマの文明史、技術史、デザイン史を主要なテーマにしている。著書に『水平対向エンジン車の系譜』 『世界と日本のFF車の歴史』『フォルクスワーゲン ゴルフ そのルーツと変遷』『シトロエンの一世紀 革新性の追求』(いずれもグランプリ出版)がある。RJC(日本自動車研究者ジャーナリスト会議)会員。

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