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プリウスα、デビュー!

トヨタ自動車は、今年の3月にプリウススペースコンセプトの名でお披露目したプリウスのマルチパーパスタイプを、「プリウスα(アルファ)」とネーミングして5月13日から販売を開始しました。

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ノーマルのプリウスに比べて全長で135mm、全幅で30mm、全高で85mm(ノーマルルーフ車)拡大されたボディサイズは、全長4615mm×全幅1775mm×全高1575mm。ホイールベースも80mm伸ばされ2780mmとなり、プリウスのデザインを受け継ぎながら、マルチパーパスカーらしいおおらかなエクステリアに生まれ変わりました。車両重量も150kgほど重くなっています。


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インテリアは、ハイブリッドカーらしい先進性を感じさせながらも、リラックスできる癒しの空間に仕上げられています。


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5人乗りの2列シート車は、ゴルフバッグ4個が搭載できるゆとりのラゲッジスペースと多彩な機能を併せ持つセンターコンソールボックスが採用されています。


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7人乗りの3列シート車。1列目は190cm、2列目は180cm、3列目は170cmの方が乗車できる居住空間と200Lのラゲッジスペースを確保しています。


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2列シート車は、いままでどおりにニッケル水素バッテリーをリアの床下に搭載しています。


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3列シート車は、トヨタのハイブリッド車初となるリチウムイオンバッテリー(56個を直列)を運転席と助手席の間に搭載することで、3列目シートを実現しています。


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スカイライトパッケージに標準装備されているトヨタ初の樹脂パノラマルーフ(他のグレードはオプション)。ガラスに比べて約40%も軽く、断熱性にも優れています。


永久磁石式同期型モーターは、ノーマルのプリウスの3JM型から5JM型へ載せ替えられましたが、出力などのスペックは同様です。燃費は10・15モードで31.0km/Lを確保しており、3ナンバーサイズのマルチパーパスカーとしては非常に優秀です。発売前にすでに25,000台もの予約が入っているというプリウスα。トヨタ自動車では、クルマの発売を発表するとほぼ同時に、納期が遅れることも発表するという異例の対応を取っています。リチウムイオンバッテリーの供給量が追いつかないことが最大の理由ということですから、今から3列シート車を注文する方は、年度内(来年の3月)の納車は、むずかしいかもしれません。

メーカー希望小売価格は2,350,000〜3,305,000円です。

(レポート・小堀 和則)

リポーターについて

武田 隆(たけだ・たかし)

1966年東京生まれ。早稲田大学第一文学部仏文科中退。出版社アルバイトなどを経て、自動車を主体にしたフリーライターとして活動。モンテカルロラリーなどの国内外モータースポーツを多く取材し、「自動車アーカイヴ・シリーズ」(二玄社)の「80年代フランス車篇」などの本文執筆も担当した。現在は世界のクルマの文明史、技術史、デザイン史を主要なテーマにしている。著書に『水平対向エンジン車の系譜』 『世界と日本のFF車の歴史』『フォルクスワーゲン ゴルフ そのルーツと変遷』『シトロエンの一世紀 革新性の追求』(いずれもグランプリ出版)がある。RJC(日本自動車研究者ジャーナリスト会議)会員。

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