ダイムラーAGから、東日本大震災の災害支援として三菱ふそう/メルセデス・ベンツの車両計50台を寄付すると発表されていましたが、その引渡し式が先日開催され、操縦訓練の様子も公開されました(4月21日・三菱ふそうトラック・バス株式会社 喜連川研究所)。
三菱ふそうからは、昨年の11月にフルモデルチェンジを受けた新型「キャンター」が30台(平ボデー10台、幅広バン10台、ダンプ10台)寄付されました。全国各地で試乗キャンペーンなどを展開していたキャラバン車から集められました。
メルセデス・ベンツのオフロードトラック「ゼトロス」。7.2リッターの直列6気筒ディーゼルエンジンが搭載され、クレーン付きのダンプ車や世界でもめずらしい6輪駆動車のトラックなど、計8台が寄付されました。
メルセデス・ベンツの多目的作業車「ウニモグ」は、トラックモデル4台が寄付されました。4.25/4.8リッターの直列4気筒ディーゼルエンジンが搭載され、パンクしても走行可能なランフラットタイヤが装着されたクルマもありました。
高い悪路走破性を発揮するメルセデス・ベンツGクラスは、ステーションワゴン6台、ソフトトップ1台、ピックアップトラック1台の計8台が寄付されました。日本市場で発売されているモデルとは、装備が異なり災害対策仕様車になっています。
各車両には、ダイムラーAGの社員から日本への応援メッセージが書き込まれていました。
メルセデス・ベンツの20台は、完成に時間がかかる新型車ではなく、ヨーロッパでのデモンストレーション用のクルマやすでに完成していたクルマが集められました。輸送にはロシアのアントノフ124型輸送機2機が使われるなど、日本へできるだけ早く届けるための最善策がとられています。2年間の限定で作業にあたる予定ですが、キャンターも含め災害復興活動に大きく貢献することでしょう。
(レポート・写真:小堀 和則)