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革新的な2気筒エンジンを搭載したフィアット500が日本市場に導入

2010年9月にイタリアで発売され、日本市場への導入が期待されていた「フィアット500 TwinAir(ツインエア)」が、2011年3月24日から日本でも販売が開始されました。先日、短い時間でしたが試乗することができたので、ミニレポートをお届けします(東京・お台場周辺)。


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エクステリアは、従来モデルとほとんど変わりません。写真はディスチャージヘッドランプなどが標準装備された「LOUNGE(ラウンジ)」ですが、エントリーグレードの「POP(ポップ)」や電動開閉式ソフトトップを備える「500C LOUNGE」も設定されています。


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インテリアも従来モデルと同様で、ボディカラーとコーディネイトされたインストルメントパネルやクロームメッキパーツなどが採用されています。


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875cc直列2気筒8バルブのTwinAirエンジンは、吸気バルブを油圧制御で自由自在にコントロールする「マルチエア」システムやインタークーラー付きターボチャージャーなどが採用され、最高出力85PS/5500rpm、最大トルク14.8kgm/1900rpmを発揮します。


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組み合わされるトランスミッションは、ロボタイズド5速MTの「Dualogic(デュアロジック)」のみの設定。アイドリングストップ機構の「スタート&ストップシステム」も全車に採用されています。


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FPT(フィアット・パワートレイン・テクノロジーズ)社の技術が結集されたTwinAIRエンジンのカットモデル。燃料消費率は10・15モード21.8km/L(POP)で、従来の1.4リッターエンジン搭載車に比べて58%もの燃費向上を達成しています。


直列2気筒エンジンとなると、さすがに振動や騒音が気になるだろうと思っていましたが、アイドル時や加速時にはそれが感じられるものの、バランスシャフトの効果もあって随分おさえられていました。アイドリングストップ機能が作動する条件では、停車時には当然エンジンが止まっているので、振動や騒音はありません。加速時には、力強いトルク感と豪快なエキゾースト音があいまって、むしろ走る楽しさが倍増されているほどでした。最新テクノロジーが満載されているフィアット500ツインエアですが、スタイリングも含めて何か懐かしさが感じられるレトロモダンなクルマに仕上げられていました。

価格(税込み)は、POPが215万円、LOUNGEが245万円、500C LOUNGEが279万円です。

レポート・写真:小堀 和則

リポーターについて

武田 隆(たけだ・たかし)

1966年東京生まれ。早稲田大学第一文学部仏文科中退。出版社アルバイトなどを経て、自動車を主体にしたフリーライターとして活動。モンテカルロラリーなどの国内外モータースポーツを多く取材し、「自動車アーカイヴ・シリーズ」(二玄社)の「80年代フランス車篇」などの本文執筆も担当した。現在は世界のクルマの文明史、技術史、デザイン史を主要なテーマにしている。著書に『水平対向エンジン車の系譜』 『世界と日本のFF車の歴史』『フォルクスワーゲン ゴルフ そのルーツと変遷』『シトロエンの一世紀 革新性の追求』(いずれもグランプリ出版)がある。RJC(日本自動車研究者ジャーナリスト会議)会員。

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